愚者の旅は死後に魂が帰っていく場所のさらにその先へ、神聖な世界の真理へと近づこうとする渇望へと変わります。
物質世界を超えた領域では、すべての真実は雲と影の向こうに隠され、無意識のさらに先の領域での幻想と夢のような世界に現れては消えていきます。
月は、神聖な唯一の存在である太陽の光を反映して光り、真実に近いものを映しては惑わす不思議な存在の象徴です。
この領域では常に惑い、妄想や狂気に陥る危険性と隣り合わせになりながら、隠された秘密に翻弄されるのです。
月は無意識や直観、第六感やスピリチュアル的な能力と深く関係したカードです。それと同時に、その世界にのめり込んで抜け出せなくなり、理性と客観性を無くし、現実へと帰って来れなくなる危険性を忠告します。
魂の修行において、もっとも典型的で重大な課題を象徴したカードなのです。