大アルカナ

ⅩⅥ.エゴと自己愛で積み上げた塔からの解放と神の啓示

己の本性と欲望と向き合い、乗り越えた先にあるのは衝撃的な神の啓示としての破壊です。一人の人間としての自分の欲望、より高みへと近づきたいと願うエゴがある限り、この先の領域へと進むことは出来ません。今までに積み上げてきたものは無に帰し、何もない...

ⅩⅤ.人間の本性と心の底の深い問題と向き合わせる悪魔

魂を癒し高みへと導く節制の後、悪魔は人間の現世における醜い欲と動物的な本能を象徴し、人間の魂を支配し縛り付ける存在として現れます。悟りへの道は、本能を押さえつけて我慢することや、己の中にある醜い欲望を無視して目をそらすこと、心の中の汚れた部...

ⅩⅣ.すべての中間で対極の概念を超え、より高い領域へと導く節制

死の徹底的な破壊と荒廃のあとに現れるのは、完全にバランスの取れた平和と調和です。すべての概念は対極の概念があるから存在し、違いがあるからこそ結合すれば新たな素晴らしいものへと変わります。男性性と女性性、活動性と受動性、火と水、愛と憎しみ……...

ⅩⅢ.死は常にあらゆる自然のサイクルの中にあり、次の段階へと導く

次の段階へと向かう愚者は、ここで絶対的に常にすべての存在へと付きまとう「死」と対峙します。死神は骨格だけの純粋な物質としての存在を浮彫にした姿で現れます。自分という人間の現実という皮をはがして本質を見れば、身体の細胞も、昨日までの自分が持っ...

Ⅻ.すべてを受け入れ神聖へと委ねるため吊るされた男

この男には正義が下り、罰を与えられて吊られたのでしょうか?正義の下にもなお存在する世の中の理不尽に対し、この男はどう感じているのでしょうか?愚者の旅の次の段階へと向かうために、より高いレベルの世界と繋がるために、吊られた男は天から与えられる...

Ⅺ.完全に客観的で神聖な正義が自然と下される

運命とは勝手に進むようで、その歯車が向かう先で見えてくるのが正義のシステムです。正義は、物事はすべて影響しあい原因と結果をもたらすものだという法則の元、客観的で現実的な正義が下されることの象徴です。罪と罰や因果応報を象徴するカードではありま...

Ⅹ.宇宙の法則を表す運命の輪と大アルカナのサイクル

隠者が辿った道の後、愚者の旅はここで大きな側面を迎え、大アルカナのなかでも新たなサイクルへと向かう前の一つの悟りへと到達しました。上昇したものは下降し、下降したものは上昇する。生命や運命のすべての存在は生と死のサイクルを繰り返し、この世のす...

Ⅸ.世界から離れ、独り暗闇を照らし進む隠者

慈愛と優しさの強さを示す力のカードから、愚者の旅は世俗から隠遁し逃れていくようにも見える年老いた隠者の道へと進みます。隠者が進む暗闇は、周囲の人や環境とは距離を置いた孤独な道です。それは自分自身の無意識の世界でしょうか?死者が歩む冥途でしょ...

Ⅷ.動物的な攻撃性と本能を受容し飼いならす人間性の力

とにかく前進してきた戦車の次に現れるのは、自らの中にある動物的な部分や本能的な欲望と上手く向き合いなだめる力、そしてそこから生まれる新たなエネルギーです。ここで立ち向かう野獣は、本能的な欲の象徴ですが、それだけでなく物質的欲望や世俗的な私利...

Ⅶ.ひたすら前進するエネルギー。探求と冒険に迷わない戦車

愚者の旅はここで大きく変化へと向かい、戦車は迷いなくただひたすらに前進します。恋人のカードの世界がどんなに心地よいものでも、次の段階へと進んでいくのです。大アルカナの中でも最もシンプルなメッセージを伝えてくる戦車ですが、戦車の前進は物理的に...