ⅩⅪ.すべてがここにあり、すべてが祝福される世界

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愚者の旅の終わりに、到達するのはどんな試練でもなく、すべての完全性とすべての祝福の先にあるものです。
世界のカードの4大エレメントとその中心にいる人物で象徴されるのは、この世のすべての存在とエネルギーとの融合であり、同一性です。
次のサイクルへの入口の輪を背に、時とも一体化した世界で、喜びと祝福のダンスは永遠に続き、そしてかすめては消えていく一瞬の神聖な光の中にあります。
タロットカードの大アルカナの物語の終わりが象徴するのは、誰もその本当の真理を知らない領域での完璧な集大成であり、そこにある無限の素晴らしさです。
また愚者へと戻っていくこの旅では、何を得たのでしょう?次のサイクルへと永遠に続く宇宙の法則は、何を表すのでしょう?その中での人の人生とは、なんなのでしょう?
世界のカードは、そんなあらゆる問いに答えることはせず、同時にそのあらゆる問いに対するすべての答えを提供します。

タロットカードの物語には、本来、テーマも真相も流れも存在しません。すべては言葉で伝えることが出来ない知恵の象徴であり、想像やエネルギーや神聖な力など、感じることでのみ得られる領域のことです。
誰もが感覚的に感じ受け取れるような形で、でも決して掴めない形で紡がれてきたタロットカードの知恵を、この物語の結末が象徴しているとも言えるでしょう。

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